当院の予防接種の特徴
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診療時間内いつでも接種可能
当院では、院内感染予防として「予防接種ブース」と「風邪など感染する可能性のある病気のブース」の空間を分けています。そのため、予防接種の専用時間は設けておらず診療時間中はいつでも予防接種を受けられます。ただし、まれに予防接種後にアレルギー反応がでる場合がありますので夕方の接種はおすすめしておりません。可能であれば17時までの接種をお願いします。予防接種の予約は在庫管理などの都合から2日前までの予約とさせていただきます。
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LINEにてお子さまの予防接種時期1か月前に通知
2歳までの予防接種は数か月毎に接種があり忘れずにできることが多いかと思いますが、
▪︎日本脳炎:3歳になってから
▪︎麻疹・風疹、おたふくかぜ2回目:5歳以上、7歳未満かつ小学校入学前の1年間
▪︎日本脳炎4回目:9歳
▪︎2種混合:11歳〜12歳に達するまで
▪︎ヒトパピローマウイルス(子宮頸がん、尖形コンジローマ):小学校6年生〜高校1年
など忘れやすい時期にあるワクチンもあります。
当院では、LINE公式アカウントを用いた予防接種時期リマインド通知を行っています。きむら小児科のLINE公式アカウントからお子さまの情報をご入力いただくと、2歳以降の予防接種の接種1か月前を目安にLINEで通知をさせていただきます。
完全無料のサービスですので、お子さまの健やかな成⻑のためにもぜひご活用ください。
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事前問診で院内滞在時間短縮、帰宅後決済、スマート決済対応
当院で予防接種をご予約いただくと、前日にメールまたはSMSまたはLINE公式アカウントへ問診票をお送りいたします。事前にご記入いただければ、院内で問診票を記入する手間はありません。また、おたふくかぜやインフルエンザなど自己負担の発生する予防接種は問診記入時にカード決済をご選択いただくと院内での会計は不要ですので会計待ち時間がありません。なお、電子決済(クレジットカード・バーコード)にも対応しております。
インフルエンザ予防接種の領収書は事前問診で申請可能です。(当日でも可)
受診の際にお持ちいただくもの
- 母子手帳
- マイナンバーカード(健康保険証)
- 子ども医療証
- 予防接種予診票(事前問診をされている方は不要です)
当院で受けられる予防接種
定期予防接種と任意予防接種とは
定期接種のワクチンは予防接種法で記載されており、原則接種費用の負担はありません。
任意予防接種は法での規定がなく原則、接種費用負担が発生します。
しかし、
▪︎定期接種=必要なもの
▪︎任意予防接種(おたふく、インフルエンザ)=必要ないので自己負担
ではありません。
任意ワクチンの重要性は定期接種のワクチンと全く同じです。
おたふくかぜは流行性耳下腺炎、ムンプスとも言われますが、ムンプスウイルスが原因となりますが、無菌性髄膜炎や脳炎、脳症など起こす場合があります。無菌生髄膜炎(1-10%)は脳や脊髄を覆う膜の炎症で激しい頭痛や嘔吐を引き起こします。脳炎、脳症などは非常に稀ですが、後遺症を残す場合もあります。また難聴(0.1%)や精巣炎を起こす可能性もあり予防接種がとても重要です。インフルエンザも流行期に予防接種を打っていても罹患することはありますが、発症予防や発症しても解熱までの日数が少ないことなど報告されています。また、インフルエンザが重症化すると稀ですがインフルエンザ脳症(死亡率30%前後、後遺症25%前後)を起こすこともありますがワクチンは重症化の予防に有効とされています。
定期予防接種
- ヒブ
- 小児用肺炎球菌
- 五種混合(ジフテリア・破傷風・百日せき・ポリオ・ヒブ)
- 四種混合(ジフテリア・破傷風・百日せき・ポリオ)
- BCG
- 麻しん(はしか)・風しん
- 日本脳炎
- 二種混合(ジフテリア・破傷風)
- 子宮頸がん予防
- 水痘
- B型肝炎
- ロタリックス
- ロタテック
任意予防接種
予防接種の同時接種について
2か月から始まる予防接種は複数ありますが当院では複数同時接種を行います。国内、海外共に予防接種の同時接種の安全性は証明されています。本数、組み合わせに関わらず副反応や免疫のつき具合に差はありません。ただし、体格が小さく1本ずつの間隔が十分に取れない場合や湿疹や皮膚の問題で接種できない場合、ご希望がある場合は1つずつの接種も可能です。
小児科学会で同時接種のメリットは4つ挙げられています。
- 接種した日から免疫がつき始めるのでより多くの病気に対して早く守られます。
- 医療機関に行く回数が減るので保護者の時間的な負担が大幅に減ります。
- 医療関係者の時間的な負担を減らすことができますので、皆さんが外来で待つ時間も減ることにつながります。
- ワクチンを同時に接種することで、それぞれのワクチン接種を終えた人の数が早く、かつ多くなります。これは、社会全体からその病気を減らし、無くすことにつながります。
予防接種後の注意点(副反応と有害事象)
予防接種後に免疫ができること以外の反応(軽度の場合は発熱や注射部位の腫れ、重症の場合は脳炎、脳症など)を副反応と言います。副反応の他に何らかの原因で起こる事象を有害事象と言います。
ワクチン接種に伴う副反応の頻度は数%〜30%前後とワクチンの種類で異なります。
予防接種で起こる発熱はワクチン接種後、不活化ワクチンは24時間以内、生ワクチンの場合は5〜10日前後で起こります。
感冒症状(咳、鼻水、嘔吐、下痢)がなく哺乳、経口摂取できている場合は経過観察で長くて2日以内に解熱します。
しかし、咳や鼻水、嘔吐、下痢がある場合、水分が取れずおしっこも少ない(1日2回以下)、ぐったりしている、3日以上熱が続いている場合は受診してください。
重篤な有害事象の頻度は10万回に1回の頻度と報告されています。
予防接種によって入院以上の対応が必要な場合は医療機関から報告を行います。
予防接種ができない場合、注意が必要な場合
接種できない場合
▪︎37.5度以上の発熱がある場合
37.5度以上の発熱がある場合接種できません。
当院に受診し発熱が発覚した場合、間隔を空け再検査でも37.5度以上ある場合も接種を見送ります。
熱が下がった日から1週間かつ咳や鼻水、嘔吐、下痢など感染に伴う症状が改善経口であれば接種できます。
麻疹の場合は解熱から4週間、風疹や水痘(水ぼうそう)、おたふくかぜ(流行性耳下腺炎、ムンプス)は解熱から2週間、接種できません。
発熱がなくても喘息がひどい、嘔吐しているなど何らかの症状が重篤な場合は接種を見送ります。
咳、鼻水があっても軽度であり増悪傾向にない場合は接種可能です。
▪︎予防接種によりアナフィラキシー、重篤な副反応、有害事象の既往がある場合
▪︎免疫不全症があり生ワクチンを接種する場合
より安全に接種できるように高次医療施設(指定病院)に紹介します。
注意が必要な場合
▪︎熱性けいれん
当日の体調が問題なければ接種可能です。解熱後1週間経過していれば接種可能です。
注)熱性発作(熱性けいれん)ガイドライン2023により最終発作からの期間に関わらず速やかに接種していいことと変更されたため上記としております。
▪︎てんかん
コントロール良好で最終発作から2、3か月経過し体調が良ければ接種できます。
▪︎アレルギー
【卵アレルギー】インフルエンザワクチンはウイルスを発育鶏卵で培養して製造
【牛乳アレルギー】ワクチンの安定剤として乳糖が含まれる
などありますがいずれも含有量は少なくアレルギー報告は稀とされております。食物アレルギーでアナフィラキシーを起こした既往がなければ接種可能と判断します。
▪︎川崎病、輸血治療を受けた場合
BCG、ロタウイルスワクチンを除く、生ワクチン(MR(麻疹、風疹)、水痘(水ぼうそう)、おたふくかぜ)は接種できません。
川崎病で大量ガンマグロブリン療法を受けた:6か月間
輸血:3か月
▪︎経口ステロイド治療中
プレドニゾロン、プレドニンを体重あたり1日2mg以上内服している場合は生ワクチン、不活化ワクチンは控えます。接種再開時期は原疾患の主治医の先生と相談してください。吸入や外用薬は予防接種には影響なく接種可能と判断します。
▪︎悪性腫瘍、生物学的製剤で加療中、免疫不全の方
原疾患の主治医の先生とご相談ください。また、当院でご相談いただければ主治医の先生と相談させていただきます。
海外渡航される場合
居住エリア付近で受診可能な渡航外来にて相談ください。A型肝炎ワクチンや狂犬病ワクチン、黄熱ワクチン、髄膜炎菌ワクチンなど必要な場合があります。有効で安全な予防手段がある場合はそれを心がけることが重要です。
福岡県外で定期接種を受けた場合
北九州市では接種費用について助成を受けられる制度があるようですが、上限があり、全額助成されるとは限らないようですので必ず事前に
北九州市のホームページからご確認ください。